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まはえクリニック院長・スタッフブログ

2013年1月26日 土曜日

インフルエンザ迅速検査キット

【インフルエンザ迅速検査キットについて】
こんにちは!静岡市葵区山崎 まはえクリニック 内科・循環器内科 院長ブログへようこそ!



インフルエンザが本格的な流行期に入っています。当院でも毎日インフルエンザの患者さんがいらっしゃいます。
インフルエンザは、(1)突然の発熱 多くは38度以上、(2)悪寒・関節痛・頭痛・倦怠感・咳・腹痛など の諸症状があれば臨床的に診断します。流行期であればインフルエンザである可能性が高いため、インフルエンザと診断する一助となります。

1999年より上記 インフルエンザ迅速検査キットが販売されており、鼻腔より採取した鼻汁を検体として、10分以内に陽性陰性を示してくれる検査です。年々改良がくわえられ、現在では感度(インフルエンザ患者さんを正確に診断できる確率)、特異度(インフルエンザではない患者さんを陰性と診断する確率)は共に95%程度となっています。

現在日本では各医療機関に普及しており、知名度も高くなっている反面、以下にお話する「検査の落とし穴」への理解が不十分の様に思います。


上の表をご覧ください。インフルエンザの流行期であるため、発熱して来院され迅速検査を実施した1,000名の患者さんのうち、「本当に」インフルエンザであった患者さんの割合を80%(800名)と仮定します。
上記で説明した感度が95%のため、インフルエンザ患者さんでは760名が検査陽性、40名で検査陰性です。さらに、特異度が95%のため、インフルエンザではない発熱の患者さん200名のうち、10名が検査陽性、190名が検査陰性でした。
ここで、検査が陽性なのにインフルエンザではなかった人と、そして私が最もお伝えしたいのが「検査が陰性なのにインフルエンザだった人」がいることがわかります。

検査で陽性だった770名のうち本当にインフルエンザだと「検査が的中させた」人の割合を、この検査の「陽性的中率」といって、この場合は760÷770×100=98.7%です。検査が陽性であればほぼインフルエンザとして良いことがわかります。

検査で陰性だった230名のうち、本当にインフルエンザではなかった人の割合は「陰性的中率」といって、この場合は190÷230×100=82.6%です。
実に17.4%の人が、検査が陰性でも「インフルエンザなのです」。

実際の医療現場では鼻腔より採取する鼻汁がうまく採取できない場合もありますので、キット販売会社が通知している「感度95%」はもう少し落ちるかもしれません。表のカッコ内の数字は感度80%、特異度95%とした場合の結果です。
陽性的中率は640÷650×100=98.5%と依然高いままですが、陰性的中率は190÷350×100=54.3%となり、実に45.7%の方が「インフルエンザ迅速検査キットで陰性なのに実はインフルエンザ」なのです。

発症早期では鼻汁内のウイルス排泄量が少ないため、12時間以内では感度が低下することは比較的よく知られています。

しかし、上記のことはあまり知られていないと思いましたので長文にてご報告いたしました。実際我々は、流行期には検査キットは補助診断として使用し、臨床症状からインフルエンザと診断しています。

学校・会社内での感染拡大を防ぐために、今一度ご確認いただきますようお願いいたします。

☆尚、表中のインフルエンザ感染率80%はあくまで仮定ですので、この値によっても各パラメーターはそれぞれ変化します。